【ウィンターカップ 佐賀 女子 2025】「感謝をプレーで返せるように」佐賀北・竹下ニ野主将

先月行われた県予選決勝を勝ち抜き、2年連続でウィンターカップ本戦への切符を掴んだ佐賀北高校女子バスケットボール部。かちスポでは、全国大会を目前に控えた佐賀北女子バスケ部へ、ウィンターカップにかける想いをインタビューしました。最後である第3弾は、主将としてチームを引っ張る、竹下二野選手へのインタビューです。昨年、全国を経験したチームから主将を引き継ぎ、迎えるウィンターカップ本戦。その胸中には、不安と覚悟が同居していた。

竹下ニ野 主将


明るく声をかけること

夏から主将を任された竹下選手。チームづくりで意識してきたのは、強く引っ張ることよりも「雰囲気」だった。

「人に強く言うのはあまり得意じゃないので、強く言うことよりも、明るく声をかけることを意識しています。後輩とも、ちゃんと仲良くすることを大事にしてきました」

言葉で締めるタイプではない。それでも、自然体でチームに溶け込みながら、少しずつ信頼を積み重ねてきた。

県決勝、流れを引き戻した後半

県予選決勝は、前半こそ相手に主導権を握られる時間もあった。しかし後半、佐賀北は自分たちのバスケットを取り戻す。

「最初は緊張もあって、相手の流れに持っていかれる時間が多かったです。でも後半になるにつれて慣れてきて、スピード感を生かしたプレーができました。ドライブに行ける選手が多いのも、うちの強みだと思います」

試合の中で修正し、流れを引き寄せる力。それは、昨年の全国経験がチームに根付いている証でもあった。

キャプテンになって見えた景色

主将という立場は、竹下選手自身を大きく変えた。

「1年生の頃は、自分のことしか見えていなかったと思います。でもキャプテンになってからは、周りを見る余裕ができました。人前で話すのも苦手じゃなくなりましたね」

前主将・森選手の姿も、大きな指標だったという。

「自分とタイプは違いますけど、真面目さや常にチームのことを第一に考えていた姿は、すごく参考にしています」



不安はある。それでも――

ウィンターカップ本戦を目前に控え、率直な気持ちを聞くと、竹下選手は正直に言葉を選んだ。

「正直、不安は大きいです。でも今回は本当に勝てるチャンスだと思っています。自分が出ている時間帯で、ディフェンスや流れづくりでチームに貢献したいです」

全国でまだ味わったことのない「勝利」。それを、この代で掴みにいく覚悟がある。



仲間へ、そして支えてくれる人へ

最後に、仲間と支援者への思いを語ってくれた。

「プレーの面では、みんな本当に上手いし、負けていないと思っています。あとは気持ち。勝ちに対する執念を持って、全員で戦いたいです」

「先生方や保護者の方、関係者の皆さんに、たくさん支えてもらっています。その感謝を、結果とプレーで返せるように頑張ります」

不安を抱えながらも、しっかりと前を向きチームを支える竹下主将。
佐賀北のウィンターカップは、彼女の成長とともに始まろうとしている。


SoftBank ウインターカップ2025（令和7年度 第78回全国高等学校バスケットボール選手権大会）は、2025年12月23日（火）より東京都で開幕する。